1. ギヤーオイル(Gear Oil)

トランスミッション、ディファレンシャル、トランスファーといったエンジンの力を車輪まで伝える重要な役目を担った部分に使用されるオイルのことを、一般にギヤーオイルと呼んでいます。 これらのギヤ(歯車)部分では、金属同士がかみ合い歯面には大きな圧力と衝撃がかかります。 ギヤーオイルは歯面に油膜や特殊な被膜をつくり、圧力や衝撃を和らげ、ギヤの磨耗と焼き付きを防ぎ、更に錆などから歯面を保護する働きをしています。

2. ATF(Automatic Transmission Fluid)

オートマチックトランスミッションフルード(Automatic Transmission Fluid)の略称で自動変速機中に於いて使用される油剤となります。ギヤーオイルと同様、ギヤの摩耗、焼き付き防止のほか、シャダー(びびり)防止性能、摩擦性能の維持等の働きをしています。

ATFの品質については自動車技術会策定のJASO 1A、ゼネラルモーターズ(GM)社とフォード社の品質規格であるDEXRON、MERCONなどがあります。

3. CVTF (continuously variable transmission Fluid)

CVTF (continuously variable transmission Fluid)は無段変速機に使用される油剤となります。
無段変速機の動力伝達方式は数種類ありますが、プーリーとベルトまたはチェーンを使用し動力を伝達することが多いです。伝達効率を上げるためにはプーリーとベルトまたはチェーンの摩擦力が重要になります。CVTFは最適な摩擦力を維持し、振動やノイズを抑え効率的な伝達を行う働きがあります。